最近、グラフェンのブラウン運動を利用して空気の温度を利用した発電装置が作成されたとのニュースが出ていた。これが実用化されれば、ほぼ無尽蔵にエネルギーを利用することができるため画期的である。そこでこの現象について調べてみた。
まず、グラフェンとは炭素原子から成る6角形が連続的に平面状に連なったような物質である。つまり二次元的(平面的)な物質である。下の写真の1つの層が1つのグラフェンに相当する。このグラフェンが沢山積層されたものがグラファイト、いわゆる黒鉛である。また、このグラフェンが丸まって筒状になったものはカーボンナノチューブ(CNT)と呼ばれ、最近流行りの物質でもある。

また、ブラウン運動とは例えば水中に漂う小さな粒子が不規則な運動をすることで、これは目に見えない水分子の熱運動の影響(衝突)を受けている。水分子が熱運動するように、グラフェン分子も熱運動する。しかし上の写真のように二次元的(平面的)な構造を持っているので運動しようと思っても上下に揺れることしかできない。こうしてグラフェンはミクロな上下運動を高速で繰り返している。
このグラフェンの上下運動(ゆらぎ)から電気を得ようという発想は数年前に出てき。これはグラフェンのような極薄(単分子)の二次元構造だからこそできる話のようだ。電荷を帯びたグラフェンが電極間で上下運動することで電極に誘電された電荷が集積するようなイメージとなる。詳細は下のリンクに記載がある。

しかし、このようなブラウン運動を用いた発電は熱力学第2法則により不可能である、との指摘が過去ファインマンら物理学者から指摘されている。
ところが今回グラフェンのゆらぎからエネルギーを得ました、という報告が最近なされた。当然得られたエネルギーはまだ小さいものであるが、過去の著名物理学者の不可能説を破ったものであれば非常に価値は大きいと思われる。下が論文のリンク。
この発明が第2種永久機関(熱力学第2法則上の永久機関)に相当するのか、そうでないのかよく分からないが、周囲の熱エネルギーを電気エネルギーに変換できればその恩恵は極めて大きくなると予想される。今後の研究進展に期待したい。
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