水素社会の実現に向けて

地球温暖化の正否は別にして、脱炭素への動きが加速している。菅総理も所信表明演説にて「脱炭素社会の実現を目指す」と発言したこともあり、最近このようなニュースが多くなったようだ。

脱炭素社会の大本命は水素社会なのだろう。トヨタ等9社で「水素バリューチェーン推進協議会」なるものを2020年12月7日に設立した。

水素社会というからには、水素を製造、供給する流れが必要となる。水素の製造法は色々あるが、最近欧州では再生可能エネルギーから水素を製造する方針が公表されている。下は日経XTECHからの引用。

EUが再エネ×水素社会に舵、炭化水素燃料も余剰電気で合成へ
太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーには、一般的な工業製品同様、大量生産すればするほど製造コスト、そして発電コストが下がるという特徴がある。太陽光発電は既に約45年間、風力発電も約30年間、その特徴を示し続け、今後も当分、それが続く...

これが可能となるのも再生可能エネルギーのコストが低落しているからだ。下はIRENA(国際再生可能エネルギー機関)が今年発表した情報で、国際的には再生可能エネルギーが従来の炭素排出型エネルギーと同等あるいはより安くなったと報じた。日本国内ではあまりそのような動きは感じられないが。

https://www.irena.org/-/media/Files/IRENA/Agency/Press-Release/2020/Jun/Costs-Press-Release_Japanese.pdf?la=en&hash=74ABA924301966290F7C521929701C80F69256C1

これに対して日本は以前より水素社会先進国を目指しており、2019年には下のようなロードマップが経済産業省から発表された。これによると日本では水素製造は豪州の褐炭(低品質の石炭)から水素を取出して水素を液化して日本に運搬する技術が主体となっている。

https://www.meti.go.jp/press/2018/03/20190312001/20190312001-2.pdf

しかしこれでは水素を製造するときに褐炭を使用するために二酸化炭素を排出してしまう。このため排出した二酸化炭素を地中に埋める技術(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)を併用することになっている。ある意味では日本のために豪州に二酸化炭素を押し付けているようにも見える。欧州のやり方に比べるとスマートさに欠ける印象は否めない。日本でも2019年ロードマップでは再生可能エネルギー活用の視点も入れられているが、付け足し感がある。

トヨタ自動車FCVのMIRAIも製造台数は数千台と低迷している。日本発の水素社会への取組みの未来は決して明るくないようだ。

#水素社会 #FCV #CCS #再生可能エネルギー

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