主要国のGDPと通貨供給量

経済については全く専門家ではないが、最近のビットコインの価格急騰や株価の3万円超えのニュースは気になる。これらは既にバブルではないか、との声も聞こえてくる。何故バブルかというと、主要国がこぞって通貨供給を増やし、その向かう先が株や一部ビットコインになっているという分析と思われる。通貨供給は各企業の資金需要によって生じ、各企業はその資金を用いて経済活動をするため、通貨供給量とGDPとはある程度は相関関係を持つ筈である。そこで今回GDPと通貨供給量の推移を調べてみた。

GDPとは国内総生産を意味し、一定期間に経済活動で生み出された付加価値の総和を意味する。一般にこの数値を大きくすることがその国が豊かになることと対応する。日本は米国に次ぐ世界第2位のGDPを有していたが、10年ほど前に中国に抜かれて第3位となっている。GDPには名目GDPと実質GDPがあるが、今回は名目GDPを取扱う。

主要国の名目GDPの推移を示したものが下の図(その下のリンクからの抜取り)である。

https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190105-00109969/

日本は1994年以降ほぼ横ばいで、米国と中国は順調に右肩上がりの成長を続けている。欧州の各国は単独では日本よりも低いが、EUとしてみると米国に近い数値となる。

次にこのGDPと通貨供給量(マネーサプライ)の関係を見てみる。下の図は独立行政法人経済産業研究所のサイトからのもので、その下にリンクを示す。世界のGDPと通貨供給量の経時変化を示している。

特別コラム「日本の名目GDPとマネーサプライから見えること」
「日本の名目GDPとマネーサプライから見えること」は経済産業研究所(RIETI)中島厚志理事長のコラムです。

これを見ると、まず世界のGDPは指数関数的に成長していることがわかる。因みに世界の人口は1970〜2010の間でほぼ直線的に増大している。GDPは基本的に人口と労働生産性の積となるので、上記の期間で労働生産性が指数関数的に上昇したと判断される。またGDPと通貨供給量はほぼ一致していたことと、それが2007年頃から乖離していることもわかる。2007年頃以降は経済活動に必要な量以上の通貨が供給されている。

これは日本において特に顕著となっている。下の図も上の経済産業研究所のサイトからのもので、日本だけを取り出したものである。調整後名目GDPはある仮定をおいて調整した数字なので、名目GPDとマネーサプライ(通貨供給量)の関係を見て頂きたい。

日本においては、1990年頃以降GDPと通貨供給量が乖離していき、2012年段階で約300兆円も過剰に供給されている。この多くは国債購入や最近では日銀のETF(上場投資信託)購入によるものとされている。これを見ると少なくとも日本においては、必要以上の通貨が供給されて、その一部が株価を押上げているようには見える。世界的にも2012−2013年段階で約10兆ドル(約1000兆円)が過剰供給されている。最近では恐らくこれに拍車がかかっている。この状態がずっと続けば、株価は上昇し続けるのだろうが、過剰に供給された通貨は通貨の信頼を落とすためにどこかで手痛いしっぺ返しがあるようにも思われる。経済状況については今後もよくウォッチし続ける必要がある。

#マネーサプライ #名目GDP #株価

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