Materials Infomatics

xx Infomaticsという言葉が色々な分野で広まっている。近年のビッグデータ解析を色々な分野に適用しようとする動きで、例えばMaterials Infomatics(材料情報学)、Chemo-infomatics(化学情報学) Bio-infomatics(生命情報学)等が挙げられる。この中で今回はMaterials Infomaticsを取り上げる。

一般的に材料として使用される物質として、有機化合物、無機化合物、金属等があり、それぞれ種々の構造、組成を有する。このため材料全体としては無限に近いほどの種類がある。新たな性質を持つ材料を研究開発するのが材料研究者の仕事となるが、組合せが多すぎて解析的、演繹的に検討することに限界がある。自虐的に「絨毯爆撃」と表現するように、取り合えず思いつくものを検討して当たりを探すような手法に頼らざるを得ないことも多かった。

これを変えていこうというのがMaterials Infomaticsである。Materials Infomaticsは実験データを蓄積するとともに、理論計算のデータベースも作成して、これらを基に新奇材料を開発するための効率を高めることを目的としている。

例によってこのような取組みは米国が先行しており、米国の政府旗振りの元Materials Genome計画というものがオバマ政権時代、2011年にぶち上げられた。Materials Genomeというのは、材料ゲノムを意味し、人のゲノム情報解析を情報技術主導で進めたように、材料開発でも情報技術を活用しようというものである。恐らくその名残と思われるのが、MIT主導のMaterials Projectである。第一原理計算結果をデータベース化して、色々な計算を可能にしようとするもので、特に電池分野をターゲットとしているように見受けられる。下はMaterials Projectのサイト。

Materials Project - /

日本でもMaterials Infomaticsを実現しようとする試みは幾つか行われている。同じMIでも、Materials Infomaticsでなく、Materials Integrationという名前で科学技術振興機構(JST)が旗振り役となって実験、モデル化とビッグデータ解析の統合(Integration)を進めているようだ。下はそれに関するサイト。

領域紹介 MI|「革新的構造材料」 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)|科学技術振興機構
内閣府が推進する 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の課題の一つである「革新的構造材料」のホームページです。本か題は、JSTが管理法人を努めております。

また、大学では東京工業大学が「物質・情報卓越教育院」という組織を作っている。名前からしてMaterials Infomaticsを扱うことのできる人材を育成する組織であるようだ。2019年にできたよなので、成果はこれから、というところだろうか。研究室レベルでみると、Materials Infomaticsを掲げているところは沢山あるので、ある意味バズワードとなっているのだろう。

日本の素材産業は比較的国際的優位にある、とされてきたが、この動きに乗り遅れるとすぐに中国に逆転されてしまいそうだ。大学、企業での積極的な取組が実を結ぶよう祈っていよう。

#MaterialsInfomatics #マテリアルズインフォマティクス #MaterialsIntegration #Materialsgenome

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