ロシアがウクライナに侵攻したということでマスコミが盛んに報道している。戦争は早く終わって欲しいが、戦争とは直接関係のない、かつちょっと気になるニュースも入ってきている。それは、「ロシアがインターネットを遮断する」というニュースだ。3月11日に予定されているということで、現在は3月13日であるが現段階本当に遮断されたのかもネット検索では上がってこず、真偽もよく分からない。

今回の真偽はともかくとして、今後の国際情勢の中で1国あるいは数カ国がまとめてインターネットから自分の国を遮断してしまうような可能性もなくはない。仮想通貨はその根幹となる技術にブロックチェーン(分散型台帳)を採用していて、分散型台帳は文字通り世界中に分散している。これらが通信できなかったら分散型台帳は成り立たない。その意味でインターネットの遮断というのは重要な事項に思えた。
更に、仮想通貨、特にビットコインはマイニングによりブロックチェーンが繋がっていくので、マイナーによるマイニングが必須である。マイニングは一時期中国がほぼ独占状態だったが、中国がマイニングを規制した後は、ロシアやカザフスタンのマイニングシェアが上がっているそうだ。昨年(2021年)の10月段階でロシアは約10%のマイニングシェアを握っている。

マイニングは世界中のコンピュータで計算競争をして勝った者にビットコインが付与される仕組みとなっている。仮にロシアのインターネットが遮断されたら、ロシアでいかに早く計算してもその結果は恐らくブロックチェーンの生成に反映されなくなるだろう。マイニングシェアが10%程度なので全体としてハッシュレートが下がる(計算能力が落ちる)とは思われるがそれ以上の決定的な悪影響はないように思える。
では仮に、ロシアのインターネットが完全に遮断されてしまったときに、ロシアの外ではマイニングによりブロックチェーンが生成してこれまでのビットコインの情報を上書きしていくが、ロシアの内部ではどうなるだろうか。ロシアの内部でもマイニングが進行してブロックチェーンは生成するので、恐らくブロックチェーンがロシア内と外(ロシアを除く世界)とで分岐してしまうことになるだろう。昔ビットコインからビットコインキャッシュが分岐して産まれたように、ビットコインロシアみたいなものができるのかもしれない。しかしその情報にアクセスできるのはロシア内のみということになる。
更に仮定の話となるが、仮に世界が幾つかのブロック経済圏を形成して、ブロック経済圏の内外でインターネットを遮断するような世界が訪れたらどうなるだろうか。例えば米国圏、欧州圏、アジア圏、アフリカ圏、中東圏のように同じような大きさの経済圏に分かれてしまったら、仮想通貨もその経済圏の中だけで流通可能なものになるのだろう。しかしそうなってしまうと仮想通貨の本来の利便性(海外への送金が廉価かつ高速に行えること)が随分と失われてしまうように思える。このような世界が今後訪れるかどうかは不明ながら、例えば海外情勢を随時分析しておられる田中宇さんは以前からこのようなブロック経済圏となることを予想されている。
国家によるインターネット遮断、あるいはブロック経済圏形成というのは、インターネットが目指す世界(グローバル化、均一化)とは逆行する動きであるが、無視できない動きであるとも思われる。
2022.3.21追記
ロシアのネット遮断はデマであった可能性が大きい。なお仮に遮断されたとしても、そう簡単にはブロックチェーンは途切れないのではないか、ということを解説されている方がいたので下にリンクを貼ります。

#ブロック経済圏 #インターネット遮断 #ブロックチェーン

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