Web3の落とし穴

少し前からWeb3という言葉がバズワード化している。Web3の概念は2014年にEtheriumの開発者の1人であるギャビン・ウッドにより提唱されたものとされている。Web3はブロックチェーンをベースとした分散型構造で中央集権体制ではないことが大きな特徴とされる。現在のWeb2においては、いわゆるテックジャイアントと呼ばれるプラットフォーマーが利益を独占する構造となっていて、その利益の源泉は個人情報を収集して有効な広告、推薦を案内するところにある。これに対してWeb3では、分散構造であるために利益も分散されるとされる。

最近ではWeb3を次の産業構造の目玉にしようという動きも出ている。岸田内閣の掲げる「新しい資本主義」の中心にWeb3を据えよう、というような主張も平将明議員を中心になされている。

Web3を岸田政権「新しい資本主義」の核に 衆院議員の平将明氏
これほどWeb3(3.0)に詳しい政治家が日本にいたのか――。衆院内閣委員会で2022年2月4日、Web3の新政策を提言した平将明議員の言葉に、SNSなどネット上は騒然となった。新世代のデジタル技術が広がる中で、国家戦略に何が必要になってく...

個人的にもこの辺りの技術にはすごく興味があり、好ましい動きであると認識していた。Web2で後れをとった日本が巻き返す機会となる可能性もある。しかし、最近「Web3はクソである」という記事が目に留まり、読んでみた。これはこれでまっとうなことを言っている。Web3がバズワード化したことでユートピアがあるような幻想が強くなってしまい、それにかこつけた詐欺的商法が跋扈していることを指摘している。

日本よ、目を覚ませ、Web3はクソだ!
Web3の誇大広告は日本の政界にまで浸透し、大手メディアでは誤った説明が繰り返されている。バブル崩壊以降の30年間を経済停滞の中で過ごした日本にとって、Web3への投資は船が再び誤った方向に進んだことのシグナルとなってしまうだろう。

いわゆるテクノロジーのハイプサイクルというものがあり、新しい技術は特に初期の時点で過度に期待され、その後幻滅され、更にその後本当に普及し始める傾向があることを示すものだ。Web3も現在は過度に期待されている時期に相当しているのだろう。

ガートナー ハイプ・サイクル | ガートナージャパン (Gartner)
ガートナーのハイプ・サイクルは、イノベーションの成熟度と採用度を図示すると同時に、それらが実際のビジネス問題の解決や新たな機会の活用にどのように関連するかを示しています。ハイプ・サイクルは、企業が一般的な失敗を回避し、イノベーションを採用す...

Web3に対する懐疑論者を調べてみると、下のようなものも見つけた。やはり現状では詐欺的なプロジェクトが多いことを指摘している。Web3はトークンを配布する形態をとることが殆どで、金銭的なやりとりが発生するために詐欺的商法の温床となりやすい背景はあるように思われる。また、技術に詳しくない人にとって内容を理解することが難しいような側面もあり、そのような場合にはより騙されやすくなるだろう。あまりにも詐欺的商法が多いと、国が規制する対象となってしまい、進歩に制限が課せられることにもなりかねない。一時期のICO(Initial Coin Offering:新規暗号資産公開)がそのような感じであっただろう。

Web3は“本物”か? ウィキペディア編集者が懐疑論の急先鋒に
次世代型インターネットの新潮流として今話題の「Web3(3.0)」。ウィキペディア編集者のモリー・ホワイト氏は暗号資産(仮想通貨)やNFT(非代替性トークン)、DAO(分散型自律組織)関連のトラブルや事件をWebサイト上に記録することで、W...

Web3に関連して、NFTやメタバースなど多くのバズワードが飛び交っている。これらについても詐欺的商法も多く混じっている可能性がある。投資については、自分が理解できないものには投資しないことだと個人的には思っている。投資するためにも学ぶことは必要だろう。

#Web3 #ICO #ブロックチェーン

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