ペロブスカイト型太陽電池の現状

政府の太陽光発電促進政策の影響でいたる所にソーラーパネルが並ぶ風景が日本各地で見られるようになってから結構な年月となる。これに関して政治家と業者との癒着も噂されたりもしている。現在のソーラーパネルはシリコン製のものであるが、シリコン製に替わる材料としてペロブスカイト型太陽電池があり、これは元々日本の研究者が発案したものということもあって日本が主導権を握りたい分野の1つである。今回ペロブスカイト型太陽電池の最近の状況について調べてみることにした。

ペロブスカイト型太陽電池とは、文字通りペロブスカイト型の結晶構造を持つ化合物を利用した太陽電池で、従来のシリコン製と比べて、1)軽量化、2)低コスト化が期待できるとして注目を集めている。しかしこれまでは光から電気への発電効率が低かった。しかし開発競争が進んで今ではシリコン製とほぼ同等の発電効率となっている。日本としても国策として力を入れている分野でもある。下の資料によると現在の特許数では富士フィルムが国内では最も多数を占める。

【2023年版】ペロブスカイト型太陽電池の開発、先行するメーカーは?
太陽光発電は、地球規模の環境問題に対する解決策の一つとして、世界中で注目されています。その中でも、近年注目を浴びているのがペロブスカイト型太陽電池です。ペロブスカイト型太陽電池は、従来の太陽電池よりも効率が高く、薄く柔軟性があり、製造コスト

国立の研究機関であるNEDOのプロジェクトにも採択されているようで、このサイトを見ると日本の大企業が多く参入している様子が伺える。

しかし、その一方で世界での特許出願状況を見ると、中国からの出願が圧倒的であることが下のサイトに記されている。日本が一時先行して、結局コストで中国や台湾企業にお株を奪われるいつものパターンに陥っているようにも見える。

敗色濃厚になった日本のペロブスカイト太陽電池
現在主流のシリコン素材の太陽電池は、おおむね基本的な技術開発は完了し、現在の変換効率が既に理論上のピークに近づきつつあって、完全に価格競争のフェーズへと移行した。原料となるシリコンの価格は半導体市況の活況とともに高止まりしており、マージンが...

その状況を打破しようとすると、より画期的な材料開発や製造技術開発が必要となるが、上の記事によるとそのような特許は多くないように見える。例えば最近の論文でペロブスカイト型電池の発電効率が30%を超えるような素材が提案されているようだが、このような技術開発が必要となるのだろう。

Revolutionary Leap in Solar Energy: Researchers Crack 30% Efficiency Threshold With Perovskite-Silicon Tandem Cells
New perovskite-silicon tandem solar cells surpass 30% efficiency, redefining the future of solar energy with smarter che...

ペロブスカイト型太陽電池が低コスト化できる理由として、電池材料を基盤の上に塗布するような簡便な方法で製造できることが挙げられる。また素材も薄いために軽量で、屋根壁に取り付けることも簡単で、スマホのような日常の機器にも採用されやすい。実用化すると、その恩恵にあずかれる可能性の大きい技術だけに、早く実用化してくれることを期待している。できれば日本企業、大学に頑張ってほしいところだが、何となく色々な記事の記載をみると、難しいようにも思われる。

#ペロブスカイト型太陽電池 #NEDO

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