シンギュラリティという言葉もかなり一般でも使用されるようになった。この言葉は元々レイ・カーツワイルの「Singularity is near」(邦題:ポストヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき)という書籍で有名になったと思われる。ここで言うシンギュラリティとは正確にはTechnological Singularity(技術的特異点)であり、シンギュラリティ(特異点)だけでは他にも数学的シンギュラリティや物理的シンギュラリティもある。但し現在一般的にシンギュラリティと言えば、このシンギュラリティを指すことが多い。
シンギュラリティは、一般には書籍の邦題の影響か、「コンピュータが人間の知性を超えること」と捉えられていることが多いが、正確には(レイ・カーツワイルの定義では)、「1000ドルのコンピュータが人類全体の知能と同等の性能を持つこと」であり、少し異なる。この時期が到来するのが2045年という予測を立てている。最近では2045年問題などとも呼ばれている。
レイ・カーツワイルは、シンギュラリティ大学というものも設置しており、幾つかのプログラムを提供している。その1つに参加した方の報告が下である。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000566103.pdf
シンギュラリティの考え方の特徴は大きくは2つあり、1)収穫加速(指数則的成長)、2)潤沢さ(限界費用低減)である。1)は技術の進展は指数関数的に急速に成長するというもので、IC分野のムーアの法則に代表されるが、これはコンピュータの世界に留まらず、技術全体が指数関数的に成長すると主張している。技術分野により指数成長するところも、そうでないところもあるが、指数成長する分野(主としてICTに関する分野)の影響が相対的に大きくなるとも考えられる。これにより製造部門の生産性が上がってモノの値段は相対的に安くなり、これが2番めの潤沢さに繋がってくる。
シンギュラリティ大学参加者のレポートに、2018年に予測された今後の技術進展の表があり、興味深い。これによると、2024年に風力、太陽光発電のコストが火力発電の1/5になり、2030年には寿命の大幅に延びる(寿命の脱出速度に到達する)と予測している。エネルギーコストが大幅に低下すれば、現在の産業構造は大きく変化することが予想される。実際に太陽光発電のコストは年を追って大きく低下している。下は国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の最新レポートで、風力、太陽光等の再生可能エネルギーのコストが石炭火力発電よりも低くなっていることを述べている。
技術の進展速度が大きくなるのであれば、世の中の変化速度もどんどん速くなる筈で、長生きしてその変化を見届けたい気持ちが大きくなる。
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