若返り技術の進歩

最近老化についての研究が進んでいて、老化は不可避ではなく可逆的な現象との見解が広がりつるあるようだ。以前にもLife Spanという本を紹介した。長寿遺伝子を活性化させることができれば現在よりも健康なままで長寿となれる可能性を示している。

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ここでの基本的な考え方は、老化というのは遺伝子自体は変化しないものの遺伝子周辺部(エピゲノム情報)の変化によりもたらされるもので、エピゲノム情報を元に戻すと老化も抑制される、というものだ。その具体的な手段としてはカロリー制限があり、これにより長寿遺伝子を活性化させられる。またカロリー制限に近い作用を薬物で得るためには、レスベラトロール(ポリフェノールの1種)やメトホルミン(糖尿病治療薬の1種)が有効ではないかとされている。動物実験レベルでは実際に長寿効果が認められてもいる。

最近の論文ではこれとはちょっと異なる考え方での若返り技術が報告されている。細胞レベルでのストレスがタンパク質製造能力を低下させていて、このストレスを減らすことでタンパク質製造能力を復活させると若返り効果が得られた、というものである。ここで用いられた物質はISRIBと呼ばれるもので、細胞内のストレス応答を抑える作用がある物質である。これを老齢マウスに投与すると学習能力や記憶能力が改善されたということである。下が論文のリンク。

Small molecule cognitive enhancer reverses age-related memory decline in mice
Inhibition of the integrated stress response restores neuronal and immune dysfunction and alleviates memory deficits in ...

ISRIBは、2013年に発見された比較的新しい物質で、これまでにもマウスの認知機能改善に効果があるとされているもののようだ。この機構はカロリー制限による長寿効果とは異なる機構であるように見える。ということは、上に記載した薬物接種とは異なる新しい若返り技術につながるのかもしれない。ISRIB系の若返り薬が発売されるのを待つことにしよう。

ISRIB - Wikipedia

#ISRIB #メトホルミン #レスベラトロール #若返り #カロリー制限

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