日本人の現在の国民負担率(所得における租税と社会保障費の合計の比率)は約50%に達する。この数字自体は他の国と比較して特別に高いわけではないが、日本の場合にはもう1つ深刻な課題がある。それが世代間格差であり、今回はこの世代間格差がどのくらいになっているかを調べてみた。
世代間格差とは、生まれてきた世代により国へ納付する金額と国から頂く金額に大きな差異が生じている現象で、特に日本では急激な高齢化と少子化が進行しているため大きな問題となる。まず実態として世代間格差がどの程度あるかを調べてみた。
下の図は、その下の幻冬舎のサイトから持ってきたもので、各年代に生まれた人の年金受給額と給付負担倍率を示す。給付負担倍率とは、支払った年金額に対してどれだけが給付されたかの比率を示す。わかりやすいのは年金受給額の方で、1960~1970年に生まれた人はほぼトントンとなりそれ以前は得をしてそれ以降は損をするということになっている。その差は約6000万円にも上り、まさに世代間格差と言える図となっている。


その現状に対して、国民がどのように感じているかについて調査した結果が次の図で、その下の日経ビジネスの記事から引用したものである。公的制度が高齢者を優遇しすぎているか?という質問に対して全体で6割以上が「そう思う」という返答となっている。70歳以上でも半数程度はそう思っているのだから他の世代からみるとそう見えるのは当然すぎる結果である。やはり若年層ほどそう思う比率は大きく、30代で最大の8割超となる。


国民がこれだけそう思っているのであれば是正すべきと思われるが、実際にはそうなっていない。何故かというと高齢者層の人口比率が高くかつ投票率が高いため、政治がそちらを向いてしまうためで、「シルバー民主主義」などと呼ばれたりする。つまり政治の問題ということになる。ついでに言うと政治家自体が殆どシルバー層となっていることも関係していると思われる。政治家がもっと若く、また女性が多ければ子供に寄った政治になる可能性が高いような気はする。しかしいずれにせよ、現状は大いに問題であり、このままでは少子化が進行するばかりである。
それでは今後どうすべきか?という論点での議論は少ないが、その中で下のサイトは具体的な今後の対策を幾つか示していて興味深かった。3つの改善案を提示しており、それらは1)世代別選挙区を作ってその世代の代表人を選ぶ、2)子供にも選挙権を与え、それは親が代理投票する、3)余命に応じて選挙権を与える となっている。現在の状況から当面の間高齢化が進行することは間違いなく、高齢者の比率は簡単に下がらないので、制度的な工夫をしないと何も変わらない可能性が大きい。

日本国憲法は平等を謡っているが、1人1票というのは見かけ上の平等で、余命を考慮する方がより真の平等に近いようにも思える。このようなことを本気で検討してくれる政治家が出てくることを願っている。
#シルバー民主主義 #世代間格差

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